米国株の90年間リターンはわずか年率1.78%!?  インフレ調整後リターンの衝撃

 

 

はじめに 株式の年率リターンは7%くらい??

 

みなさん、株の長期リターンって年率何%くらいだと思いますか?

 

期間や国によって全然違いますが、全世界株や米国株の長期リターンは年率7%くらいと考えている人、多いんじゃないでしょうか。

 

私がよく視聴しているYoutuberMoneySenseCollegeは、会員制クラブの名前を「チーム7%」と名付けています。

 

 

 

今回は世界で最も重要な株価指数S&P500を参考にします。

 

 

実際のリターンで言うと20217月現在、S&P500の過去30年リターンは年率9.9%でした。

 

f:id:shotaro37:20210725165109j:plain

S&P500のリスクリターン


『S&P 500 (配当込み) (円) インデックス』 |株価指数

 

 

また1927年以降のS&P500は以下のような値動きでした。

このチャートの詳細は後述します。

 

f:id:shotaro37:20210725165152j:plain

S&P500の超長期チャート

 

 

ここまではどこでも言われる事実ですね。

だから長期で株式投資をやろうと言われる訳です。

 

 

 

インフレ調整という考え方

 

 

しかしインフレを考慮すると見え方は大きく変わります。

 

 

例を挙げましょう。

 

インフレ率が0%で、資産の上昇が3%の場合と、インフレ率が5%で資産の上昇が7%の場合、前者の方が実質的な資産は増えています。

(モノがよりたくさん買える)

 

 

過去にはインフレ10%を超えていた時期もあるし、一方21世紀は低インフレの時期が長く続いています。

 

 

インフレと同じ株価上昇では全く豊かにはならず、資産価値の保存ができるに過ぎません。

 

この事実を株価にも反映させると、実質的な株価の上昇下落がよりはっきりわかります

 

 

 

今回インフレ調整後のリターンを紹介しようと思ったのは、取り上げているサイトやYoutubeがほとんどないことと、超低インフレ(デフレ)が続いている日本の私達の肌感覚に合うためです。

 

 

 

インフレ調整後のリターン 年率2.99%

 

以下のサイトから、インフレ調整後S&P500のデータを拾います。

www.macrotrends.net

f:id:shotaro37:20210725170016j:plain

S&P500の超長期チャート インフレ調整後

 

 

 

インフレ調整後の最も古いデータは、192712月の277.35です。

インフレ調整前は17.66

 

実際にはこの時は、まだS&P500指数は誕生していません

 

そして直近の数字は723日の4,411.79です。

 

 

 

これを計算すると、インフレ調整後は94年間で15.9になっています。

 

 

この期間では年率2.99%のリターンとなります。

 

 

冒頭で書いたように、株式市場は年率7%とかで上昇し続けていると聞いた事があるのではないでしょうか。

 

確かにこの期間でもインフレ調整前では249.8になっており、これは年率6.05%に相当します。

 

 

しかしそれは名目上の話で、インフレを加味するとたったの3%になってしまいます。

 

逆に言えば、94年間の平均インフレ率は6.05 - 2.99 = 3.06% と計算できます。

 

 

 

1927年の株価

現在の株価

上昇率

年間リターン

インフレ調整

17.66

4411.79

249.8

+6.05%

インフレ調整

277.35

4411.79

15.91

+2.99%

 

 

 

税金やコストを考慮すると 1.78%/年と、悲惨な結果に

 

売却益にかかる税金を考慮すると、もっと手元に残るリターンは下がってしまいます。

 

 

仮に6.05%の利益に20%の税金が取られると、手取りは4.84%となり、インフレ率を考慮すると4.84 - 3.06 = 1.78%/年になってしまいます。

 

 

 

株って意外と儲からないと思いませんか?笑

 

 

 

実際にはNISAiDeCoという税制優遇もありますし、長期保有ならば毎年20%の税金が取られる訳ではありません。

 

厳しめに算出するとこうなる、という数字です。

 

詳しくは税の繰延効果についての回をご覧ください 

shotaro37.hatenablog.jp

 

 

 

 

逆に株の売買手数料や、インデックスファンドの保有コストは含まれていません。

 

なので1.78%/年という数字はかなり実体に近いと考えられます。

 

 

世界最強の米国株インデックスを94年間の鬼ホールド、いや地獄、大魔神ホールドを続け、しかも現在は史上最高値更新中の絶好調期でたったの1.78%/年です。

 

 

 

資産運用の考え方を変えるべき

 

資産運用は資産を増やすものではなく、資産を守るために行う。

 

上の結果を見て、このような考え方で継続するのが良いと感じました。

 

 

しかし資産運用は米国を中心とした、世界株式がベストなのは変わりません。

 

リターンが低いからといって、リスク許容度に応じて、債券を組み入れたりコモディティを入れたりするという王道が揺らぐ事はありません

 

 

王道の投資法で、少ない資金でお金持ちになれるとは思わない方が良いでしょう。

結果的にそうなるかもしれませんが。

 

 

投資や投機で金持ちになるためには、リスクを上げるしかないのですが、それはほとんど上手くいきません

 

身も蓋もない話ですが、本業や副業で収入を増やすしかないでしょう。

 

 

 

まとめ

・株式の長期リターンは過去610%/年程度だった

・しかしインフレ調整後は3%/年まで低下

・税金やコストを考慮すると2%以下に

・資産運用は資産を「守る」ためのものと考えよう

・お金持ちになるにはやっぱり収入を増やすしかない

 

この結果は米国株に投資をする人全員が知るべきものだと思います。

久しぶりの自信作です(•̀•́)و